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停電の闇

.30 2012 映画 comment(1) trackback(0)
大型ハリケーン“SANDY”が猛威を振るい、米国は今、大変なことになっている。
「冠水被害」やら「死者○○人」などの言葉がニュースで飛び交う。
「N.Y.で停電」というキーワードが耳に入るや、或る映画を思い出した。
不謹慎な内容にはならないと思うので、書いておこうと思う。

思い出したのは、『SHORTBUS』という映画。
ショートバスとは、身体や精神面に障害があるなどし、特別なケアが必要な子供たちを乗せる、スクールバスのこと。
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の作・演出・主演を務めた、ジョン・キャメロン・ミッチェルの監督作品だ。
9.11後のN.Y.で、不安と孤独を抱え暮らす人々を、彼らしい眼差しで描いている。
主人公は、中国系アメリカ人のソフィア―――カップルカウンセラーとして人々のセックスに関わる仕事をしている彼女だが、自身、オーガズムに達した経験がない……

と、ここまで書いて思った。
あらすじを詳しく書いてどうするのだと。
此処は、映画紹介の場でも評論の場でもない、ただの“声溜め”であったのだと。
では、内容を超端的に云うとすれば……「SEXの話し」となるだろうか。
実際、本編には様々なセックスシーンが満載であり、俳優たちは本当に交わっているのだ。

映画製作にあたり、先ず、“The Sex Film Project”という名目で、キャスト募集が行われ、応募者約500人の中から、出演者が選ばれた。
その時点で台本は存在しておらず、合格した俳優たちによるワークショップで行われたインプロを基に、ジョン・キャメロン・ミッチェルが脚本に立ち上げていったらしい。
途中、過激なセックスシーンを理由に、出演を辞退する俳優も何人か居たようだ。
ヘドウィグでの<音楽>のように、この映画では、<セックス>を扱いたかったのだと、監督は語っている。
結果、出来上がった作品は、決してイヤらしいものでも、ましてやポルノでもなく、観終った後、とても優しい気持ちになれるのだから不思議だ。
ジョン・キャメロン・ミッチェルの成せる技なのだろう。
ただ、本当にセックスをする必要性…という話しになると、殺人のシーンで、本当に人を殺すのかという議論になり兼ねない。
これは、また別の次元の話しなので、此処では避けたい。

何はともあれ、こうして出来上がった作品を、僕は、好きな映画のひとつとして自分の中にストックした。
しかし、日本ではモザイクを必要とする画面なので、人によっては過激であり、エグいものかも知れない。

さて、監督が、脚本の第一稿を執筆中、N.Y.で大規模な停電があったのだそうだ。
そのエピソードは、映画のラストシーンに反映されている。
この、とても印象的で美しいシーンは、僕の脳の頻繁に使う部分に貼り付いているので、今回のN.Y.停電のニュースによって、容易に甦ってしまったらしい。

停電の中、ブルックリンに在るサロン、<ショートバス>にはキャンドルが灯り、人々が集まってくる。
そこで、サロンのママ(ジャスティン・ボンド)が唄うのが、“In the End”という曲だ。
これは、僕が、マリリン・ボンノウというキャラクターでパフォーマンスする時に使わせてもらっている。



*以下の歌詞は、映画本編では一部違っている箇所があるが、作詞作曲のスコット・マシューが作詞した通りに掲載した

we all bear the scars
yes, we all feign a laugh
we all cry in the dark
get cut off before we start

and as your first act begins
you realise they're all waiting
for a fall, for a flaw, for the end

and there's a path stained with tears
could you talk to quiet my fears
could you pull me aside
just to acknowledge that i've tried

as your last breath begins
contently take it in
cause we all get it in
the end

and as your last breath begins
you find your demon's your best friend
and we all get it in
the end

人は誰でも 傷の痛みに耐えながら生きているわ
人前では 笑ってるフリをするものよ
陰では泣いているくせに
いざ人前に出ると 涙を仕舞い込んでしまうの

この世に生まれ落ちた瞬間から
みんな 失敗や自分の欠点を恐れ
そして 死を恐れているわ

涙の染みついた この道で
どうかお願い 私に話しかけて欲しいの
恐れを鎮める為に
私を ちょっと脇へ呼んで
君はよくやったよって云ってやって欲しいの

そうすれば 最期の息を引取る時
きっと 満足して人生を受け容れられるはず
だって やっぱり 死は訪れるんだもの

そして 命が終わる時
心の中に巣食った悪魔こそが
一番の友達だったと気づくはずよ
最期には そう気づくはず

(独断と偏見の意訳 by 安 慈影良)





暗闇の中に、人は何を見るのだろう……




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マミー
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」映画、ミュージカル舞台と
共に拝見して強烈に印象に残っていましたが、林様が夏祭りのとき、歌われていた曲名をお尋ねした時、In the Endと教えて頂き、ショートバスという映画のお話を伺い、早速、DVDをレンタルして拝見しました!
「パンズラビリンス」も奥が深い映画で感動しました!

いつも紹介してくださる作品に刺激を受けています。

これからも発信し続けてくださることを楽しみにしています!

林様の素敵な感性に憧憬の念を抱いています!
2012.10.31 22:56

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Author:yoosque
林勇輔――――役者
1974年5月16日(木)、疳の蟲を身体いっぱいに抱え、この世に生まれ出ずる。
<幼年期>
蟲たちは、勇輔の故郷、讃岐の民間療法により体外に誘き出され駆除されたかに見えたが、未だ体内に巣食っている模様。
<少年期>
好き嫌いが多く、この世で食べられるものが少なかった。
<青年期>
中途半端な生き方を謳歌する。芝居に出逢う。
<壮年期に差し掛かる、現在>
2012年1月12日(13日の金曜日イヴ)、突然、“声溜め”を公開することを決めた。

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